サムスン建設の仁川大橋現場技術者及び本社の設計技術者向けに「田中顧問勉強会」と称する小集団活動で実施した講演内容を公開する。
その内容は、田中が日本及び海外の国際会議で発表した論文に基づいている。韓国技術者の理解は優れており仁川大橋は精度よく完成した。

番号タイトル内容備考
4-1Geometry Control For Cable Stayed Bridges
斜張橋の架設精度管理(第1章)
斜張橋の架設精度管理とは何か?
仁川大橋の架設で実施した方法を中心に述べる
4-2第2章架設解析/第3章 ケーブル張力
調整法 
1)架設解析は田中が執筆した「吊形式橋梁の長大化に向けての設計・施工技術の開発」第9章参照
ケーブル・スペース構造の基礎と応用 鋼構造シリーズ13 土木学会(2006年)pp256~
260
2)ケーブル張力調整法は、Fuzzy満足度最大化法:JSCE No.598 Ⅰ-44 1998.7に依った
4-3第4章 構造同定法Fuzzy理論を応用した構造同定法に基づいた。
4-4長大橋の架設精度管理と斜張つり橋の概念精度管理は上記と同じであるが、斜張橋の長大化をつり橋と融合させて実現する案を紹介。
成均館大学で2010年5月20日に講義
4-5「斜張橋の長大化方法」
CVVスぺシャリスト会議(2019.11.13)
長岡技術科学大学長井正嗣教授とデンマーク工科大学Gimsing教授の方法を参考に長大化の
重要点をまとめた。適用は伊良湖と鳥羽を結ぶ伊勢湾港口とした。経済効果が大きい。
4-6仁川大橋大ブロック工法の架設と解析方法此花大橋の実績をもとに仁川大橋の大ブロック工法(設計COWI)を照査した。
誤差解析法を参考とした。
4-7大ブロック工法の架設方法と解析
ワンド大橋現場にて講演 (2007.3.14)
大阪での此花大橋や中島新橋での経験から、ワンド大橋を無事故無災害で精度よく建設する
講義を行った。現場は韓国南部の海岸近くなので、ベント系の耐風安定性にも言及した。
4-8日本人現場訪問者向け「仁川大橋」PPT日本から仁川大橋現場に多数訪問されたので、田中が対応した。この例は、日本橋梁建設協会一行が2009年1月に来られた時の説明PPTである。仁川大橋は、2009年10月に竣工した。